WindowsServer 2008R2 でのドメインコントローラの時刻同期

この環境のドメインコントローラを Windows 2008R2 に上げたので、FSMO の役割をすべて 2008R2 へ移行した。

この時点でのサーバ構成は

ADDC1 192.168.1.21 (2003) ←元PDC
ADDC2 192.168.1.21 (2003)
ADDC11 192.168.1.51 (2008R2) ←新PDC
ADDC12 192.168.1.52 (2008R2)

という構成で、そもそも ADDC1 が FSMO の役割を全部持っていたが ADDC11 へすべての役割を移行させた。

もちろん、ADDC11から上位NTPサーバへの通信を許可してある。

まずひっかかったのは、ドメインコントローラのPDCエミュレータでは通常のようなコマンド列では同期先が変更できない。

一般的なWindows6系マシンでは

w32tm /config /update /manualpeerlist:hoge

である。ドメインコントローラでも確かにエラーにはならないが

w32tm /query /status

してみれば一目瞭然、変更は反映されていない。

失敗例

ドメインコントローラの場合にはもう１つオプションが必要で、

w32tm /config /update /syncfromflags:manual /manualpeerlist:hoge

とする必要がある。

C:\>w32tm /config /syncfromflags:manual /manualpeerlist:"上位NTPサーバ" /update

C:\>w32tm /resync
再同期コマンドをローカル コンピューターに送信しています
コマンドは正しく完了しました。

C:\>w32tm /query /status
閏インジケーター: 0 (警告なし)
階層: 7 (二次参照 - (S)NTP で同期)
精度: -6 (ティックごとに 15.625ms)
ルート遅延: 0.1089478s
ルート分散: 7.9716759s
参照 ID: 0x0A800A04 (ソース IP:  上位NTPサーバ)
最終正常同期時刻: 2014/08/19 11:42:35
ソース: 上位NTPサーバ
ポーリング間隔: 6 (64s)

この設定を入れるまでは、PDC エミュレータに昇格した ADDC11 には警告イベントが出るのですが、

イベントログ

同期が成功すればイベントに同期のログが残ります。

イベントログ

もし私のように、PDCエミュレータ以外のマシンで間違って manual 設定をしたら（苦笑）、domhier とすればドメインの適切なドメインコントローラに同期をするよう戻してくれます。

設定戻し

ん？あれ？FSMOを移動する前のドメインマスタに同期している…。

ひょっとして…と思い、このドメインコントローラを再起動してもう一度 /query /status すると

再起動後の結果

やっぱり新PDCに変わりました。なんだかなぁ。

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